岩手県釜石市は、19年のラグビー・ワールドカップ日本大会開催に備えて建設する「釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)」の施工者選定手続きを公告した。
建築工事と電気・機械設備、土木工事を一括発注する。大手ゼネコンと地域企業による自主結成の2~3者JVでの参加を求めている。JVの申請届けと参加申し込みを26日まで受け付ける。
17年1月中旬に参加資格の有無を判断し、同3月上旬にWTO対象の一般競争入札を開札する。JV代表者の参加資格では、過去20年以内に収容人数2万人規模以上の球技場(兼用・多目的スポーツ施設含む)の施工実績を求めている。
17年4月に建設工事に着手する。工期は18年7月31日。ワールドカップは19年9月に開催される予定で、開催の1年前までに施設を完成させる必要があるという。基本・実施設計は梓設計が担当。実施設計の履行期限は17年2月となっている。
施設の収容能力は1万5000人以上を確保する計画。施設規模は未定だが、都市公園法の許容建ぺい率が12%のため、建築面積の上限は1万0800平方メートル、建築可能な延べ床面積は18万平方メートルとなる。
事業では、東日本大震災の津波で大きな被害が出た釜石市鵜住居地区の鵜住居小学校、鵜住居東中学校の跡地(釜石市鵜住居町18、19地割)にスタジアムや競技場などを建設する。事業費は31億~32億円を想定している。敷地内に設ける広場の造成費用や上下水道の整備費を復興庁の補助金で賄う。総事業費のうち建設工事費の上限は19億円と試算している。
予定地の面積は約9ヘクタール。津波の再来に備え大規模な盛り土を施す。敷地内には災害に備え、100トンの貯水槽を設置する。ワールドカップ終了後は、スタジアムの周りに広場を整備し、市民や観光客らに開放することにしている。
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