青木あすなろ建設は、分譲マンション開発に続く「脱請負」の取り組みとしてチョウザメの飼育に乗りだす。養殖ノウハウを取得し、卵を塩漬けにした高級食材キャビアを販売する計画。17年1月に稚魚の飼育プラントを茨城県つくば市の技術研究所に設置し、事業化に向けた研究をスタートさせる。
同社は4月に新規開発本部を設置し、建設業以外の分野への進出について検討を本格化させている。超高齢化社会の中で日本の食料自給率は先進国の中で最下位の30%台。新規分野として農林水産業に着目し、中でも付加価値の高いチョウザメの養殖をターゲットに据えた。
淡水魚のチョウザメは内陸でも養殖可能で、山間部で養殖を行っているベンチャー企業もある。上野康信社長は「稚魚から購入して雌と雄が判別できるのに3年、キャビアが採れるようになるには7年はかかる。雄はある程度育てて食肉用として販売できる」と話す。付加価値の高い対象として、アワビの陸上養殖も検討しているという。
同社は12年度に、土地取得、企画・設計、施工、販売、アフターサービスまで一貫してサポートする自社分譲マンション事業「アビダス」を始めた。首都圏の郊外がターゲットで、年間平均30億円の売上高がある。上野社長は「今後5年で倍の60億円、欲を言えば100億円に引き上げたい」としている。
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