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卓球会場の東京体育館(中央)と新国立競技場建設地(奥) |
国際オリンピック委員会(IOC)は、2020年東京五輪の追加5競技の試合会場を理事会で承認した。野球・ソフトボールは「横浜スタジアム」(横浜市中区)、空手は「日本武道館」(東京都千代田区)、スケートボードとスポーツクライミングは「青海アーバンスポーツ会場」(同江東区)、サーフィンは「釣ケ崎海岸サーフィン会場」(千葉県一宮町)でそれぞれ試合を行う。
各会場で大会開催に必要な仮設施設などの整備は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が担うことになる。
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サッカーなどが行われる東京スタジアム(右)と 建設中の武蔵野の森総合スポーツ施設(中央左) |
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武蔵野の森総合スポーツ施設の完成イメージ (13年4月時点、東京都提供) |
横浜スタジアムは、人工芝のグラウンドを持つ球場面積2万6200平方メートルの野球場で、約3万人の観客を収容できる。施設管理者は横浜スタジアム。野球・ソフトのメイン会場は横浜スタジアムとなるが、組織委と世界野球・ソフトボール連盟(WBSC)は、東日本大震災の被災地支援の一環として試合の一部を福島県内でも開く方向で現在調整中だ。
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柔道と空手の会場は日本武道館 |
日本武道館では選手の練習施設の不足などを補うため、日本武道館、組織委、都の3者間で本館南側の敷地に「中道場」を新規整備する計画が検討されている。老朽化が進む本館の大屋根の改修も並行して進める方向だ。中道場の新設工事には18年に着手し、20年6月ごろの完成を目指す。
青海アーバンスポーツ会場については「東京湾が見える場所に位置し、世界中のアスリートや観客にとって理想的な場所」と組織委は評価。釣ケ崎海岸は年間を通して良質な波を楽しめ、サーフィン会場にふさわしいとしている。
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有明テニスの森の改修後イメージ (16年5月時点、東京都提供) |
これらの会場以外で今後、組織委が仮設の会場整備を行うのは、自転車競技を開く「有明BMXコース」と「皇居外苑」、馬術を催す「海の森クロスカントリーコース」、水泳・トライアスロンを行う「お台場海浜公園」、ビーチバレーボールを実施する「潮風公園」、射撃会場の「陸上自衛隊朝霞訓練場」、体操競技で使用する「有明体操競技場」の7カ所。 有明体操競技場の本体工事は17年に始まる。それ以外の仮設施設は今後設計・施工に着手する。
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カヌースラローム競技会場の完成イメージ (16年5月時点、東京都提供) |
自転車競技は既存施設の「伊豆ベロドローム」と「伊豆マウンテンバイクコース」でも行う予定だが、組織委員会によると、五輪対応のための追加施工は有明BMXコースなど7カ所よりはずっと簡易なものになるとしている。五輪後もレガシー(遺産)として残す海の森水上競技場など恒設の競技施設は都が整備する。
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大井ホッケー競技場の完成イメージ (16年6月時点、東京都提供) |
公表されている東京五輪の競技会場(パラリンピック含む)は計39会場。五輪33競技を38会場、パラリンピック22競技を20会場でそれぞれ実施する。
競技施設以外の仮設施設整備では、選手が土産品などを購入できる店舗、式典会場などで構成する「ビレッジプラザ」(東京都中央区)と、国内外のメディアが利用する「IBC(国際放送センター)・MPC(メインプレスセンター)」(同江東区)の整備も組織委が担う。
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