建設コンサルタンツ協会(建コン協、長谷川伸一会長)は、東日本大震災からの復旧・復興に向けて建設コンサルタント会社が果たしてきた役割を振り返る震災復興誌を作った。タイトルは「震災復興への道のり~建設コンサルタントの使命~」。1万5000部を発行。国土交通省や地方自治体、大学などに無償で配布した。希望者には本部または全国の支部で無料で配る。
震災復興誌はA4判124ページで、総論と各論の2部構成。総論では、被害(地震動、津波など)の概要、コンサルタントの動きや復旧・復興に向けた現地体制整備の取り組み、建コン協本部と支部の取り組みなどを紹介。トピックスで「事業促進PPPの取り組み」を取り上げた。
発注者からのメッセージとして、川瀧弘之国土交通省東北地方整備局長、蓮見有敏岩手県県土整備部長、遠藤信哉宮城県土木部長、奥山美恵子仙台市長が寄稿。鼎談(ていだん)として、復旧対応に当たった丸山久一長岡科学技術大名誉教授、佐藤直良・元国土交通省事務次官、大島一哉・元建コン協会長が震災復興に果たした建設コンサルタントの役割を語り合っている。
各論では、13技術分野(河川、海岸、港湾、道路、事業促進PPP、橋梁、鉄道、上下水道、農業・水産施設、廃棄物、まちづくり、まちづくりCM、宅地)で代表的な38の業務事例を紹介。鳴瀬川河口部での水門改築設計や、コンクリートがれきを用いたCSG海岸堤防、釜石港湾口防波堤の復旧構造検討、官民連携による三陸沿岸道路の事業推進、気仙沼大島大橋の設計、南蒲生浄化センター災害復旧、災害廃棄物処理基本計画の策定、市街地復興まちづくりマネジメント、管理CMR(ピュアCM)業務などを収録している。
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