2016年5月24日火曜日

【記者手帖】米国で根付く企業精神

 先日、YKKAPの米国現地法人(ジョージア州アトランタ市)を取材する機会に恵まれた。社長や会長への取材に加え、アルミサッシなどを製造する工場も見学して担当者に直接話を聞くこともできた◆会社はいくつかの営業拠点を置いているが、米国全土をカバーすることはできていないという。自宅を拠点にして片道、何十時間も掛けて営業先に向かう従業員もいるという。日本とは桁外れの米国の広さを初めて実感した。こうしたところから働き方や企業文化の違いも生じてくるのだろう◆だが、現地では日本と変わらない文化も育んでいた。それは、他人の利益を図らずして自らの繁栄はないというYKKの企業精神「善の巡環」だ。「Cycle of Goodness」と英訳されており、話を聞くと皆がこの言葉を口にし、生き生きと働いているように見えた◆米国に進出してから25年がたつという。ゆっくりと時間をかけ、現地の人々と共に会社も成長してきたのだろう。地元に根付くには、こつこつと地道に努力を重ねること。それをあらためて教えられた。(敬)

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