◇震災から5年、メンタルケア重要◇
4月1日付で震災復興・企画部長に就任。愛知県出身だが宮城県庁の職員として30年以上業務に従事しており、土地勘はある。
東日本大震災の発生から5年以上が経過し、10年間に取り組む施策を盛り込んだ県震災復興計画の計画期間が折り返し点を迎えた。
県の復興事業は目に見える形で着実に進んでいるが、県内では約4万6000人の被災者がいまだに応急仮設住宅で暮らしている。
就任の抱負は「被災者が安心して暮らせるよう事業に取り組む」と明快。教育や保健福祉関連の業務に携わった経験を生かし被災者の生活再建に目配りする。
県内では、防災集団移転は全地区で事業に着手し、約8割の建物が完成。被災者の移転が段階的に始まっている。今後の課題として、応急仮設住宅から災害公営住宅に転居した被災者のメンタル・ケアを挙げる。
仮設住宅団地で形成されたコミュニティーを自然な形で転居先に引き継ぐための施策を重視している。
建設業の役割については「県民の生活の安定に深く関わっている」と評価。「県民が安心して暮らせるインフラを整備するために力を借りたい」と連携を呼び掛ける。
(いとう・あきよ)81年京都大学法学部卒、83年宮城県入り。08年企画部政策課長、11年教育庁教育次長、13年東京事務所長、14年保健福祉部長。愛知県豊明市出身、57歳。
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