冒頭から私事で恐縮。建設専門紙に身を置き、それなりの時間を過ごしてきた。これまで業界や関連職種、行政や政治等々それぞれの立場で「建設」に関わる人たちをたくさん取材してきた▼しかし、建設についてどれほどのことを知っているのか。そう問われると正直、「ほんの一握りのことです」と答えるほかない▼日々取材を重ねても、初めて知ることは実に多い。それらを一つ一つ取り上げ、読者の皆さんに迅速かつ的確にお伝えしていくのがわれわれ専門紙記者の仕事だと考えているが、「建設」の全容を知ることなど到底できそうにない▼建設労働者と呼ばれる人だけでも300万人以上が働く業界だ。各人が何を考え、どんな喜怒哀楽の中で毎日を過ごしているのだろうか。全てを知る由もないが、きっと一人一人の中にドラマがある。ほんの些細なことであったとしても▼建設業界で働く「市井の人々」をできるだけ多く取り上げようと、来週から本紙で新たな企画を始めることにした。上司への感謝、感動話、失敗談など。数々のエピソードが日々生まれていることを少しでもお伝えしていきたい。
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