2016年5月31日火曜日

【技術は日進月歩】ドローン活用の土木現場向け新サービス開始

 パスコと西尾レントオールがドローン(小型無人機)を活用する土木工事現場向けの新サービスを6月に開始する。ドローンによる3次元(3D)計測技術を活用し、調査・計画段階から施工管理、完成検査に至る全工程を対象に、3Dデータの収集、データ加工・処理、活用を支援する。時間の短縮や精度の向上につながり、生産性向上に役立ててもらう。

 新サービス「i-Con測量サービス」は、国土交通省が推進する「i-Construction」に対応。パスコは飛行機やヘリコプター、移動体計測車両など各種測量機材の活用ノウハウを生かし、ドローンによる撮影計画の策定とデータ加工・処理技術を提供する。西尾レントオールは、建設会社との豊富な営業ネットワークを強みに、ドローンをレンタルし、運航技術者も派遣する。

 サービスでは、工事の事前作業として▽標定点・検証点の合理的な設置と気象や地形を考慮した飛行速度の設定▽目標精度の担保と効率的な飛行を考慮したドローンの飛行コース設定▽人口密集地区でのドローンの飛行申請(安全面を考慮した計画立案)、現地作業として▽標定点・検証点の設置と観測▽安全面を考慮したドローンによる空中撮影、後続作業として▽撮影写真と対空標識の測量成果から高精度な3Dデータの生成-をそれぞれ行う。

 3Dデータの活用方法としては、準備工での起工測量(現況測量)の実施を想定。工事進ちょくの管理、完成検査の出来形計測の実施、出来形帳票、完成図書、電子成果品の作成にも使える。

 両社は、サービスを展開し得られたデータの蓄積・管理方法を確立し、i-Constructionの実現に向けたトータルサービスを提供すると同時に、維持管理分野にも貢献できるサービスに拡大していく方針だ。

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