2016年5月17日火曜日

【記者手帖】取材の基本は「足で稼ぐ」

建設業界で建設現場の生産性向上へ向けて「i-Construction」が推進されているのと同様に、記者の業務もICT(情報通信技術)による効率化が進んでいる。そうした中でも「足で稼ぐ」という取材の基本の重要性は変わらない◆1月にアキレス腱を断裂し、約3カ月の治療を経て自分の足で歩ける状態に戻ったのはつい10日ほど前のこと。特にギプスに松葉づえだった最初の1カ月半ほどは、真冬にもかかわらずちょっとした移動でも汗だくになり、悪戦苦闘の日々だった◆それでも「けがの功名」とでもいうべきか、悪いことばかりではなかった。東京への転勤1年目。初対面ばかりの取材先に松葉づえでの登場はインパクトが大きく、すぐに顔を覚えてもらえるというメリットも◆この4月に担当が替わり、回復途上の足に装具を付けた姿でのあいさつ回りに恐縮していたが、人見知りで会話に不安がある中でも自然に話題が生まれて大いに助けられた。けがをしても足を止めなかったことで、得られたものも大きかった。これも「足で稼いだ」といってよいのだろうか。(ほ)

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