2016年5月16日月曜日

【凜】国土交通省官庁営繕部計画課・桑原諒子さん

 ◇みんなのための建物つくりたい◇

 小さいころから、絵を描くなど何かを生み出すことが好きだった。その延長で建築を志すようになり、東工大大学院でシェル・アーチなどの空間構造を専攻。「みんなのための建物をつくりたい」と公共建築の道に。

 入省6年目。関東と四国の地方整備局営繕部整備課、本省の官庁営繕部整備課を経てこの4月、四つ目の今の部署に配属された。

 美術館巡りが趣味。ルノワールなど印象派の作品を鑑賞すると「優しい気持ちになれる」。そうした施設をつくることが夢の一つでもあったが、入省1、2年目に東京・湯島の国立近現代建築資料館の整備に携わったことで早くも願いがかなうことに。「みんなの力で施設が出来上がっていく工程を目の当たりにすることができた」。

 現在は、予算要求のベースとなる新営予算単価の策定や、各種基準類の整備に関する業務を担当する。直近で手掛けた公共建築工事標準仕様書の改定は、「作業の中で実務に直結した多くのことを学ぶことができた楽しい仕事だった」と笑顔を見せる。

 どんな仕事にも常に前向き。「視野の広い人になれるよう、いろんな経験を積んでいきたい」。男女を問わず、上司や先輩から学んだことを自分の中で消化しながら、基準や建物づくりに生かす。そうした仕事の中で得たことを「自分も後輩たちにつないでいけるようにしたい」。

 (計画基準係長、くわはら・りょうこ)


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