2017年9月21日木曜日

【こちら人事部】熊谷組「『一流』目指す人求む!!」


 ◇会社を好きになってしなう会社◇

 1898年創業で、来年2018年に120周年を迎える熊谷組。採用を担当する管理本部人事総務部人事グループの沼口宣江課長は、「みんなが協力して一つのものを造り上げていくのがゼネコン。ものづくりに興味があること、好きであることに加え、主体的に物事を考えられる人、自ら積極的に行動できる人に来てほしい」と話す。

 激しい争奪戦が続く新卒採用活動。採用に対する意識は年々高まっており、同社では出身校別にリクルーターを決めて、大学や専門学校などに積極的に出向いている。「学生と話ができるのを楽しみにしている社員も多い。親身になるあまり、他社の方が合うと感じた学生には正直にそう伝えてしまうリクルーターもいた」。採用担当の白田和之氏は、同社のカラーが伝わるそんなエピソードを披露する。

 会社説明会には、学生と年齢が近い若手社員が職種別に参加し、本音で話し合う機会を設けている。本社では、女性を対象とした会社説明会を文系と理系に分けて今年初めて開催した。他社にはない取り組みで、学生からの評判も上々という。19年春入社の採用活動に向け、採用ホームページの充実も図る予定だ。

 若手の手厚い研修制度にも定評がある。新入社員研修では、ビジネスマナーや仕事の基本、各部門別の研修、現場や技術研究所の見学を行う。その後、各部署・現場に配属され、半年後にフォローアップ研修を実施する。研修を担当する小川武副長は「フォローアップ研修では半年間を振り返ると同時に、3年先を見据え、どのような社員になっていたいかという短期的ビジョンを考えてもらう」と狙いを説明する。

 技術・事務系問わず入社後1年間をOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)活動に当てる。OJTの担当者は入社3~10年目の若手。小川副長は「マンツーマンで後輩を指導することで孤立化を防ぐ。今は背中を見せて育てる時代ではない。自分が育てないといけないという意識付けになり、若手の育成にもつながる」とし、OJT担当者の研修も今年から始めた。

 研修は一般職層から指導職層に昇格する7年目、初級管理職、管理職と続く。「今後の業界を考えると、トップダウンではなく、ボトムアップがより重要になる。社員の変化、挑戦を促す気付きを与える研修を企画している」と小川副長。女性技術者が一堂に会する交流会を昨年から開催するなど、女性のための環境、ネットワークづくりも後押ししている。

 トンネルや超高層ビルなど国内外で数々のプロジェクトを手掛けてきた同社。白田氏は「一流の技術者を目指すなら、ぜひ当社に来てほしい。自分たちの技術力にプライドを持ち、仲間意識も強い。会社のことが好きになってしまう会社」と胸を張る。沼口課長は「今はネット社会。こういう時代だからこそ、自分の足で回り、肌で感じて、自分に合う会社を見つけてほしい」とアドバイスを送る。

 《新卒採用概要》

 【新卒採用者数】男性70人、女性33人(2017年度実績)

 【3年以内離職率】7・5%(14年度新卒)
 
 【平均勤続年数】男性19・6年、女性12・0年(17年3月末時点)
 
 【平均年齢】42・2歳(17年3月末時点)

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