2017年9月26日火曜日

【〝勤務時間〟、世代間で考え方に差】建築技術者の転職、若手ほど「長時間労働」理由に

人材紹介や技術者の派遣事業などを手掛けるヒューマンタッチ(東京都新宿区、高本和幸社長)は25日、建設業界の人材市場に関するデータを公表した。

 転職希望者などを対象に実施した転職意識に関するアンケートによると、若手の技術者ほど「労働時間が長い」を理由に、転職を考えていることが分かった。

 アンケートは転職を希望し、同社に登録している建築技術者(316人)を「34歳以下」「35~44歳」「45~54歳」「55歳以上」の四つの年齢層に分類し、転職したい理由を調査。いずれの年代でも「給料が少ない」がトップだった。労働時間が長いことを理由に転職を検討している割合は、34歳以下で44%と最も高く、35~44歳では28%、45~54歳では23%、55歳以上では9%と、年齢を追うごとに減少していく。

 同社はこの結果を踏まえ、企業が若手人材の離職を防ぐためには、給料面だけでなく、残業時間の削減や週休2日制の導入など、労働時間短縮へ取り組むことが有効だと分析している。

 このほか、35~44歳では「もっとキャリアアップしたい」、45~54歳と55歳以上では「仕事内容が不満」がそれぞれ転職したい理由の2番目に挙がった。2020年東京五輪に向け、首都圏を中心に建設需要が旺盛になっている。若手技術者の労働時間をしっかり管理しながら現場を運営していくことが、今後、企業の課題になりそうだ。

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