2021年10月11日月曜日

【回転窓】エリアまたぎに期待

  通勤や通学の定期券や乗車券として使われている「交通系ICカード」が日常のツールになって久しい。電子マネーとしてコンビニや自販機などで支払いもでき、便利な機能やサービスも充実している▼JR東日本発行の「Suica」はその先駆け的な存在で11月18日にサービス開始20周年を迎える。当初は首都圏の424駅で利用できるIC乗車券に始まり、他の交通事業者との相互利用でエリアが拡充。4月時点で同社管内840駅、他社管内を含め約5000駅で利用できる▼カード1枚で国内を移動できる環境は大きく改善しているが課題も残る。鉄道各社は管内エリアでの利用を想定しているため、異なるエリア間で利用する「エリアまたぎ」ができない▼JR東日本のエリア内でSuicaを使って乗車し、JR東海のエリア内にある故郷の駅で下車すると通常通りに自動改札が通れない。観光客らが有人改札で精算を待つ長蛇の列をよく見かける▼クレジットカードとの組み合わせやウエアラブル端末との連携などでますます利用シーンは広がるだろう。エリアをまたぐ長距離乗車の利便性向上にも期待したい。

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