2021年10月8日金曜日

【回転窓】鍬入れ権に100万円!

  100万円で着工式の鍬入れ権を進呈--。北海道・十勝地方の大樹町で計画中の宇宙港「北海道スペースポート」建設事業の話だ。町はSPACE COTAN(同町、小田切義憲社長)と連携し、アジア初の民間に開かれた宇宙港を構想中▼1000メートルの滑走路や観測ロケット打ち上げ用射場を整備済み。今後は人工衛星ロケット用射場の新設や滑走路延伸などを見据える▼両者は、資金調達に向けてクラウドファンディングを展開するCAMPFIRE(東京都渋谷区、家入一真社長)とパートナーシップ協定を締結。取り組みの初弾として援助を募集中だ。総額1000万円を目標に掲げており、鍬入れ権もメニューの一つ▼地域の活力を高めるための基盤構築は公共事業の大事な役割。拠点港湾や産業団地などが代表例で、宇宙港も目指す方向性が重なる▼同町は企業版ふるさと納税も整備費に充てている。資金調達手法に工夫した新しい形の公共事業のようにも見える。宇宙に限らず、食や工芸品、アートなどさまざまな切り口がありそうだ。未来を切り開くわくわくするような多様なアイデアをぜひ実現してほしい。

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