2021年10月28日木曜日

【拡張梁構造の屋根が特徴、座席数は約3万】広島市、サッカースタジアムの基本設計公表

 

新スタジアムの完成イメージ(報道発表資料から)

 広島市は、設計・施工一括(DB)方式で取り組む「サッカースタジアム等整備事業」の基本設計を取りまとめた。スタジアムのシンボルとなる屋根は、3本の矢をモチーフに矢を放つ弓のような拡張梁構造を採用、開放感ある翼のような形態とする。設計・施工は、大成建設・フジタ・広成建設・東畑建築事務所・環境デザイン・復建調査設計・あい設計・シーケイ・テックJVが担当。2024年1~3月に一部開業、24年7~9月に全体開業を目指す。

 事業では、中区中央公園広場にサッカースタジアム、東西広場エリア、周辺施設をつなぐペデストリアンデッキを整備する。サッカースタジアムはRC・SRC一部S造7階建て延べ約6万平方メートル。スタンドはプレキャスト(PCa)段床、座席は約3万席、2階と3階に幅約10メートルのコンコースを設ける。屋根部は拡張梁構造(付加制震構造)、スタンド部は1階が耐震壁付きラーメン構造、2~6階はラーメン構造(一部ブレース配置)とする。エリア設定・セキュリティー機能で国際試合にも対応。サッカーだけでなくラグビー・スポーツ教室なども行える複合的な機能を持たせる。

新スタジアム内部の完成イメージ(報道発表資料から)

 広場エリアは、スタジアムを挟む形で東側と西側に配置。整備面積は約3万5700平方メートル、うち芝生広場面積は約1万2000平方メートル。国道54号を横断する東側ペデストリアンデッキは東側で有効幅員8メートル、北側で4メートル。県立体育館や旧広島市民球場跡地方面の南側ペデストリアンデッキは有効幅員10メートル。それぞれ桁下高さ5メートル以上とする。歩行者の回遊性を高め、周辺地域との連続性と調和したにぎわいを創出する。

 事業に関連し、Park-PFI(公募設置管理制度)と指定管理者制度を活用して広場エリアのにぎわい施設を整備する「中央公園広場エリア等整備・管理運営事業」は、NTT都市開発・RCC文化センター・エディオン・NTTアーバンバリューサポート・NTTファシリティーズ・大成建設・中国新聞社・日本工営・広島電鉄・UDIで構成するグループが担う。

新スタジアムの鳥瞰イメージ(報道発表資料から)

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