2021年10月12日火曜日

【昭和基地の安全を守る】関電工、第63次南極観測隊に社員2人派遣

南極で任務に就く正治さん㊧と小野寺さん

  関電工は情報・システム研究機構国立極地研究所(極地研)の要請を受け、社員2人を「第63次南極地域観測隊」に派遣している。営業統轄本部施工品質ユニット技術企画部に所属している正治徹一さんと小野寺翔さんが参加。南極の昭和基地内の電気・空調設備の設営や保守管理などを行う。

 正治さんが越冬隊(11月~2023年3月)、小野寺さんが夏隊(11月~22年3月)として南極で任務を全うする。7月に極地研へ出向し、設営隊員(機械担当)として訓練や準備を整えている。11月に出発するが詳細な日程は未定。出発前2週間の検疫期間を経て南極観測船「しらせ」に乗船し南極を目指す。

 正治さんは第62次夏隊(20年11月~21年3月)で参加経験があり、今回越冬隊として南極へ向かう。蛍光灯のLED化工事などを行う予定。2回目の参加となる正治さんは夏隊参加時点で越冬隊への参加意思を会社に伝えていた。「各部門の専門家や隊員たちと協力する必要がある。マネジメント力を養って次の業務に生かしたい」と意気込む。

 初参加の小野寺さんはブリザードで故障した風力発電のブレード撤去などを行う。「南極隊を経験した先輩社員の経験談を聞くうちに興味を持った」と小野寺さん。「南極に行くこと自体がすごく楽しみ。人とのコミュニケーションも大事になるので学びたい。安全意識をさらに高める」と意気込む。

 同社は1986年の第28次観測隊から社員を派遣。現在も社員1人が第62次観測隊越冬隊の設営主任として任務に携わっている。

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