立坑内で組み立てが完了したシールドマシン。掘進開始の時を待つ |
◇天神地区最大規模の都市型水害対策事業が始動◇
福岡市が都心部とその周辺の浸水対策として進めている天神周辺地区下水道総合浸水対策緊急事業(レインボープラン天神)の主要工事「中部2号幹線(2)築造工事」に関連し、6月30日に中央区長浜でシールド発進式が行われた。同工事では地下約30メートルに天神周辺地区で最大規模となる雨水貯留管を整備。施工は清水建設・熊谷組・大豊建設・松本組・西光建設JVが担当する。
工事では中央区長浜の鮮魚市場隣接地から同区警固の警固小学校グラウンド地下まで延長1375メートルに、直径4・75メートルの雨水貯留管をシールド工法で整備する。本年度末に本体築造工事を完了し、引き続き別途発注でポンプ設備などの付帯工事を行い、17年春の暫定供用を目指す。貯留管が完成すればすでに暫定供用している中部7号幹線、中部2号幹線(1)と合わせて25メートルプール約100杯分に相当する約3万7000トンの雨水が貯留できるようになる。
大雨の際には警固小学校側から雨水を引き込み一時的に管に貯留し、雨がやんだ後、ポンプ設備でくみ上げ、他の既設幹線を利用して博多湾に排出する。
99年や07年の大雨による浸水被害を受け市が進めているレインボープラン天神では1期事業として事業費約139億円をかけ、中部7号幹線(延長約1キロ)や中部2号幹線(延長約2・6キロ)などを整備し、約6万トンの雨水を貯留できるようにする。
15年度末現在の事業進ちょく率は約67%。市では今後、中部2号幹線(3)の築造工事なども進め、18年度にレインボープラン天神の1期事業を供用する予定だ。
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