2020年東京五輪の競技施設見直しに関する東京都、国際オリンピック委員会(IOC)など大会関係者4者の協議が11月29日までに終了したことを受け、都は、建設継続が決まったボート・カヌー(スプリント)会場の「海の森水上競技場」(東京臨海部)、水泳会場の「オリンピックアクアティクスセンター」(江東区辰巳)の工事を本格的に推進する。水泳会場は建屋の階数を減らすことで、コストを縮減する方向だ。
海の森は、東京港の埋め立て地の間を流れる水路に建設されるボート・カヌー競技用のコース。都は、中断していた本体工事の再開を同29日中に実施設計・施工者(大成建設・東洋建設・水ing・日立造船JV)へ通知した。
海の森水上競技場の完成イメージ (16年5月時点、東京都提供) |
アクアティクスセンターの完成イメージ (15年10月時点、東京都提供) |
4者協議の間も整地などの準備工事は中断していなかった。17年3月末に本体工事に移る見通しで、基礎、プール、建屋の順に施工を進める。同局は4、5階部分の建設を取りやめて観客席数を減らす方向だ。整備費は514億円(同683億円)を上限とする。実施設計・施工者は大林組・東光電気工事・エルゴテック・東洋熱工業JV。予定工期は19年12月20日まで。
両施設とも設計変更に伴う追加費用を加えても、新たな整備費の上限を超えないようにする。
4者協議で見直しの対象になった競技施設にはバレーボール(インドア)会場もあったが、4者協議では結論が出なかった。都は計画中の「有明アリーナ」(江東区有明)を会場にするか、既存の「横浜アリーナ」(横浜市港北区)を活用するかどうかを引き続き検討し、12月中に結論を出す。
有明アリーナの完成イメージ (15年10月時点、東京都提供) |
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