今から3年前、本紙が「50年後に実現させたい夢の技術」をテーマに募った60のアイデアが「建設再興-新時代の技術産業へ」と題した企画特集号に掲載されている(2014年10月15日発行)▼例えば、樹脂ではなく実際の土砂を使ってあらゆる起伏や斜面などを成形するのが「3Dプリンター型建機」。層を重ねて上方に成形するだけでなく、地下を削って下方にも構造物を造ることができ、実現したら画期的な技術になるだろう▼軟らかい状態ではラップのように薄くて簡単に曲げられるが、硬化させると高強度になるのが「自由自在な素材」。空気を透過させ、呼吸するように最適な温度の空気を室内に取り込める▼建設会社や行政機関などで働く人たちから寄せられたアイデアはどれも興味深く、建設技術の未来を予感させてくれるものばかりだった。今読み返しても、近い将来に実現してほしいと期待が膨らむ▼経営環境が厳しい時代を経てきた建設産業は長い間、どこか「夢」を語れないでいたのかもしれない。未来を託す担い手たちを確保・育成していくためにも、そろそろ「夢」を広く発信していってもいい。
0 comments :
コメントを投稿