九州地方整備局は、本年度に新規事業化した鹿児島港臨港道路で唯一の未整備区間「鴨池中央港区線」の詳細設計などに着手する。
事業区間延長約2・4キロのうち約1・1キロを海上橋区間で計画しており、本年度は海上橋の詳細設計、終点側に当たる中央港区の詳細設計や地盤改良工事などを行う。本年度で橋梁の構造形式などを正式決定し、早期の工事本格化を目指す。22年度の完成を予定している。概算事業費は約280億円。
鹿児島港臨港道路は同港の本港区から谷山2区までの南北約17キロを結ぶが、このうち鴨池港区と中央港区を結ぶ区間だけが未整備となっていた。
本年度の事業費は3億円。主要構造物となる海上橋は鋼・PC混合の12径間の桁橋で計画しており、本年度第2四半期に公募型競争入札を行い詳細設計を発注する。このほか本年度は土質調査や物件調査なども行う。
陸域部については鴨池港区は沖側へ海面を埋め立てて整備するが、中央港区は大半が既存の土地を活用した整備を想定している。中央港区の一部で軟弱な土質が確認されたたため、本年度は地盤改良工事も行う予定。
鹿児島港周辺では臨港道路の未整備区間の影響により港湾関連車両が臨港道路の並行路線である産業道路と国道225号に流入し、混雑が発生している。
鴨池中央港区線の将来交通量は1日当たり1万8700台と推計しており、同区間の整備により沿岸部ルートを連続して走行できるようになり、周辺道路の交通が分散し混雑が緩和され、港内の円滑な交通の確保が図られるほか、鹿児島市中心部と南薩地域のアクセス改善などの効果も期待されている。
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