建設現場の生産性を抜本的に向上させるi-Constructionが本格始動して1年がたつ。工事にICT(情報通新技術)を全面的に取り入れるなど、従来の常識にとらわれない取り組みが、多様な人材を呼び込む上でも大きな効果をもたらし始めている▼先日取材した土木系の専門訓練機関で、ICTを活用した施工実習を取り入れたところ、土木以外に工業高校で機械や情報を学んだ若者からも関心を持たれたと聞いた▼i-Constructionの大きな目的として、生産性向上によって長時間労働や休日出勤などを見直す働き方改革がある。建設業界のイメージを3K(きつい、汚い、危険)から新3K(給料、休暇、希望)へと刷新し、将来にわたって活躍する人材を確保する狙いだ▼国土交通省主導で発足した官民の推進組織には、建設関連以外にもさまざまな分野の企業が参加する。i-Constructionによって土木の新たな可能性への期待が芽生えた表れといえよう▼将来の担い手確保・育成は喫緊の課題。今までにない建設現場の姿を示すことが、多様な人材が集まる契機になるだろう。
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