2017年5月2日火曜日

【回転窓】紙の地図の効用

見知らぬ土地の地図は好奇心と旅心をかきたてる。国土地理院が作製している縮尺2万5000分の1や5万分の1の地形図はその典型。等高線から細かな地形を読み取ったり土地の風景を想像したりするのは楽しい。しっかりと読み込めば、凡百の案内書などよりよほど正確で豊富な情報を提供してくれる▼先日、その地理院が作る紙の地図の販売が激減しているとの報道があった。16年度の販売枚数は最低記録を更新。最盛期の20分の1にまで減ったそうだ▼激減の大きな一因が電子化。スマートフォンなどでいつでもどこでも地図を簡単に見られるようになったことが背景にあると分析されている。電子化された地図は確かに便利だが、紙地図を愛用してきた旧世代としてささやかな反撃を▼街中はともかく、電気がないアウトドアでは紙が断然有利。防水スプレーを掛けておけば傘、寒い時は下着と上着の間に挟んで断熱材に。よくもんで柔らかくすれば鼻もかめ、お尻も拭ける。緊急時には燃やして暖を取ることも▼あすから5連休。電子でも紙でも地図を片手にお出掛けの方も多かろう。道中お気を付けて良い旅を。

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