2017年5月1日月曜日

【施工は大成建設JV】釜石鵜住居復興スタジアムが起工

スタジアムの完成イメージ
19年9月のラグビー・ワールドカップ日本大会開催に向け、岩手県釜石市は4月27日、「釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)」の建設に着工した。設計を梓設計が手掛け、施工を大成建設・新光建設JVが担当する。着工式では関係者による鍬入れが行われ、工事完了までの安全を祈願した。

 建設地は同市鵜住居町18、19地割。東日本大震災で津波被害を受け、かさ上げ工事を行った旧鵜住居小学校・釜石東中学校跡地で、敷地面積は約9万平方メートル。

 スタジアムはS造、建築面積1093平方メートル。固定スタンド6000席を設置し、収容能力は1万6000人以上を確保する。災害に備え、敷地内に100トンの貯水槽を設置する。工期は18年7月まで。

 着工式であいさつした野田武則釜石市長は「復興を目標に歩んだ6年間だったが、スタジアム建設の念願がかなった。建物のデザインには『羽ばたき』『船出』と、子どもたちへ向けたメッセージが込められている。来年夏の完成まで工事を温かく見守ってほしい」と述べた。

 施工者を代表して大成建設の伊藤昌昭常務執行役員東北支店長は「スタジアム建設に携われることに対し、この上ない喜びとともに責任の重さを感じている。当社が持つ技術と英知をすべて結集し、皆さんに満足いただけるクオリティーのものを造る」と決意を述べた。

 □熊谷康宏所長(大成建設)の話□

 「私も震災で被災した陸前高田市の出身。同じ岩手県人として、復興のシンボルを作ることに関係できてうれしい。ワールドカップの開催日が決まっているので、スケジュール通りの進行を確実にしたい」。

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