先週11日、首相官邸で開かれた副大臣会議で飛び出したとされる発言には驚かされた▼夏場にノーネクタイなどの軽装で働く「クールビズ」の設定室温28度について、「快適ではない」との指摘があったという。「何となく28度という目安でスタートして、それが独り歩きしてしまった」との発言も。いろいろな職場からは「今さら何を言っているのか」との声が聞こえてきそうである▼早速、山本公一環境相は翌日の記者会見で「28度には根拠がある」と反論。「(クールビズを始めた2005年)当時のオフィスの室温が平均26度で、ネクタイを外せば体感温度は2度違うことを含め数字が出た」と説明した(12日時事通信)▼省エネに代表される環境対策は、生活者に「我慢」を強いるだけでは息の長い取り組みにはならない。さまざまな工夫をして快適に働き、地球温暖化の防止に貢献する-。こんなクールビズのストーリー性が働く人たちの心理をうまく突いたことが、普及を後押してきた要因でもあろう▼今年のクールビズは5月に始まったばかり。その矢先に、出鼻をくじかれるようなやり取りはごめん被りたい。
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