2017年5月31日水曜日

【回転窓】韓国新大統領の公約

韓国で文在寅新政権が発足して20日余り。新大統領の経済構想は「Jノミクス」と称され、「人間中心の経済、公正で効率的な経済」を目指すものという▼前大統領の不正問題を受けて誕生した新政権だけに、経済構想でも「人間中心」や「公正」のキーワードが目を引く。新大統領は「都市再生ニューディール事業」の推進などに意欲を示しているが、韓国の建設・不動産業界には、今後の政策運営への期待と憂慮が交錯しているようだ▼業界が憂慮する一つの理由は、新政権がインフラ投資に否定的なことだ。大統領任期の5年間にわたり建設産業を困難に陥らせかねない、と本紙と提携している韓国建設経済新聞が5月11日付紙面で報じていた▼そんな中でも、新大統領が地域公約に掲げるプロジェクトには首都圏広域急行列車(GTX)の大幅拡大や西海岸の大規模干拓事業であるセマングム開発事業の加速、金海新空港(釜山市)の建設などがある。国家レベルの大型開発事業に乏しい状況でこうした公約の実現に寄せる韓国建設業界の期待は大きい▼建設投資拡大が景気浮揚のカギであることに日本との違いはない。

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