メインスタンドを改修した現在の等々力陸上競技場 (提供:川崎市) |
市は6月12日~7月11日に基本方針(案)に対する市民からの意見募集(パブリックコメント)を実施した上で、8月に基本方針を正式決定する。18年3月中に同事業の整備計画を策定する予定だ。
第2期整備事業は試合や大会を開催しながら実施し、施設閉鎖期間を可能な限り短縮する。Jリーグ開催への影響を最小限にするため工事は分割施工する。市は検討段階で①現状維持②増改築③全面改築-するという3案で整備手法や性能、コスト、多機能化・民間活力導入などを検証。学識者や利用団体からの助言・提言も受けながら比較検討し、最も評価が高かった増改築案の採用を決めた。
サイド・バックスタンドの増改築イメージ |
1階観客席の傾斜角を変更して見やすさが増す。既存1・2階席後方のコンコースが広がり、スムーズな動線確保も見込める。ユニバーサルデザインの導入、ICT(情報通信技術)や映像機能の充実など施設としての機能・魅力向上も図れる。全体工期は約25~27カ月、概算イニシャルコストは約90億~100億円を見込む。
15年3月に共用開始した現在の等々力陸上競技場は施設面積4万3957㎡(メインスタンド2万1853㎡)、収容人数2万7495人(Jリーグ公式届け出は2万6827人)。メインスタンドは約79億円を投資して前傾型スタンドの新設や座席の増設、屋根架設、LED照明導入、車椅子席や多機能トイレの整備などを実施した。メインスタンドの収容可能人数は改修前が3531人、改修後が7495人。
市は近く開始するパブリックコメントの結果も踏まえ、整備手法や事業費、工事期間、周辺への影響、資産マネジメントなどを勘案した整備計画を17年度内に策定する。
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