九州地方整備局九州技術事務所は、フジタ、IHIと共同開発した災害現場で活用するバックホウの簡易遠隔操縦装置(ロボQ)の新型「ロボQS」を報道関係者に公開した。
動力源を電気とすることで旧型の半分以下に軽量化し、操作性も向上。パイプフレームユニットの採用によりメーカーを選ばず取り付けられ、設置時間の大幅短縮を実現した。設置したまま搭乗し運転もできるため災害現場の状況に応じた運用が可能となった。
旧型は圧縮空気で制御していたが新型はこれを電気式に変更。従来のコンプレッサーではなくバックホウのバッテリー経由で動力源を確保することで重量を100キロ軽い80キロに軽量化した。分解輸送や空輸が可能で、反応速度が速くなり操作性も向上した。
座席を取り外さず、座席にピンで固定するパイプフレームユニットを採用することでメーカーを問わず重機のサイズに応じて簡単に取り付けられ、従来は3時間ほどかかっていた取り付け時間は最短で30分ほどに大幅短縮した。
目視や搭載したカメラからの画像による遠隔操作のほか、装置を設置したまま搭乗し運転することもできる。操作を有人、無人に簡単に切り替えられるため、災害現場の状況に応じた運用が可能となった。
今後はバックホウ以外の重機でも活用できるよう開発を進める。同事務所の島本卓三所長は「災害時の迅速な対応につながると期待している」と話した。
ロボQは99年度から導入され、近年では昨年4月に発生した熊本地震の阿蘇大橋地区での応急対応などに出動した。搭載できる機種が減り、設置作業に時間がかかることなどから新型の開発が求められていた。
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