2017年4月24日月曜日

【建設業の心温まる物語】樋下建設・高橋学さん(岩手県)

 ◇ベテランに負げねぇぞ!◇

 私の父は重機オペレーターをしています。小学生の時に初めて、重機に乗り作業をする父を見ました。父は大きい重機を自分の手足のように動かしていました。私が建設業に就きたいと思ったきっかけは、そんな父がとてもかっこよく見えたためです。

 「私も父のように重機を動かしたいなぁ」。ただそれだけの理由で、高校では土木学科を選択しました。

 そして現在の会社に入ることにしました。入社前に社長と面談をした時にこう聞かれました。

 「我が社に入ったら何がしたい?」

 私が「父のような重機オペレーターになりたいです」と答えると、「せっかく高校で土木の専門知識を勉強したんだから施工管理をやってみなさい」と言われました。そして現在では施工管理者として現場の責任者を任せていただいています。

 あるとき、下水道工事をしていました。土に埋まってしまうものを苦労かけてやっても意味がないと思っていました。すると住民のおばあさんに「いつも工事をしてくれてありがとう」と言われたのです。その時、自分がやっている仕事の大切さに気づきました。土に埋まってしまうものなんて、誰も見ていないし評価もしてくれない、なんて思っていたのに、ちゃんと見てくれている人もいるんだな、と。

 建設業は日本にとって本当に大切な仕事で、みんなのためにいろいろな物を造るスペシャリストの集団だと思っています。

 ベテランに負げねぇぞ!

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