広報の立場は「社内野党」でなければならない-。今から16年前に発行された月刊『宣伝会議』(2001年10月号)の新連載「広報会議」で、座談会に出席した大手化粧品メーカーの広報部長(当時)がそう語っている▼広報の仕事というのは、外部に向けた企業情報の発信だけではない。社内外のコミュニケーションを密にしながら、健全な「社内野党」を自認して行動する。文面からはそんな広報マンの姿勢が読み取れる▼宣伝会議(東京都港区)が発行している月刊『広報会議』がこのほど、09年2月号から数えて通巻100号を迎えた。後に同誌の発行につながったのが、冒頭に紹介した『宣伝会議』での企画だったという▼その『広報会議』第1号の表紙を飾ったコピーは〈企業は広報力で差がつきます〉〈強い企業には強い広報がある〉。現在にも共通するコンセプトであり、広報の重要性がより高まっていることに異論を挟む人はいないだろう▼今月1日、広報のスペシャリストを養成する社会情報大学院大学が開学した。これも時代が広報・情報に精通する人材を求めている一つの証左といえるかもしれない。
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