◇強い当事者意識育てるOJT◇
1937年、兵庫県尼崎市で長谷川工務店として創業して以降、今年で80周年を迎えた長谷工コーポレーション。1968年に第1号マンションを施工して以来、一貫してマンションにこだわり、より良い「住まい」を提供してきた。
3大都市圏(首都圏・近畿圏・東海圏)で、同社が施工した新築分譲マンションのシェアは30%に上り、施工実績は累計で60万戸を超えた。長年の経験から得た技術やノウハウを基に、マンション事業の企画から設計・施工、販売・管理・賃貸・仲介に加えて、修繕・リフォームや高齢者向け住宅など、同社グループの活躍フィールドは多岐にわたっている。
こうした活動を支えるのが、多くの優秀な人材だ。「若いうちから多くの仕事を任せてもらえる風土がある」と話すのは、人材開発部教育チームの山内優チーフ。「責任のある仕事を若いうちから任されることは、時としてプレッシャーにもなるが、自分を大きく成長させることができる。常に高い向上心を持って自分自身を高めていける人材を求めている」という。
◇常に高い向上心持って◇
建設業界でも人材の獲得競争は激化している。「技術系の学生を中心に、数社に絞って採用試験を受ける傾向がある。採用側の厳しさは増している」と山内チーフ。対応策の一つとして、入社数年の社員をモデルとして紹介し、学生に具体的なイメージを描いてもらう取り組みを行っている。業界・職種研究セミナーの開催やインターンシップの実施、技術系学生を対象にした「住まいの設計コンペティション」を毎年開くなど、同社グループの認知度向上や集合住宅へ興味を持ってもらう活動にも力を入れている。
育成面では、環境変化に対応できる力、難局に遭遇しても「自分が何とかする」という強い当事者意識を育てることを念頭に置いているという。その要は、日常業務を通じたOJTだ。OJTの効果を最大限発揮させられるよう、役職者の人材育成力の底上げとともに、中堅社員の技術力向上にも取り組んでいる。
これに加え、入社から3年間は、ブラザー・シスター(教育担当)、Nexter(メンター)、人事部の三位一体で、実務能力の向上と職場への定着を支援する。業務に必要な資格の取得奨励を通して、専門知識の習得と能力開発にも取り組む。
山内チーフは、「多角的な教育・研修とともに責任ある仕事を任せる社風を通し、実務遂行能力と自己成長意欲をいち早く身に付け、それぞれの事業分野の第一線で活躍できる人材を育成している」と強調。「学習意欲・成長意欲の高い社員の自己学習を後押しすれば、会社全体が自律的な進化を遂げる集団へ変わることができる」と期待を込める。
《新卒採用概要》
新卒採用者数=男性185人(うち技術系87人)、女性126人(うち技術者26人)(長谷工グループ・2016年度実績)
3年以内離職率=6・7%(13年度新卒)
平均勤続年数=男性18・5年、女性9・6年(16年3月末時点)
平均年齢41・6歳(16年3月末時点)
※3年以内離職率・平均勤続年数・平均年齢は長谷工コーポレーションの実績
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