2017年4月21日金曜日

【五輪関連施設、17年度に続々着工】有明テニスの森など2施設の整備内容明らかに

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、東京都が整備する施設のうち、有明テニスの森(江東区有明2丁目)と大井ホッケー競技場(品川区八潮4丁目、大田区東海1丁目)の施設計画の詳細や工事工程などが明らかになった。


 有明テニスの森は現在49面あるコートのうち有明コロシアム以外のコートを再整備し、観客席付きのショーコート1と、クラブハウスを備えたインドアコートを新設。コロシアム西側にある歩行者通路をシンボルロードとして拡張する。大会後はショーコートはそのまま残し、インドアコートなどの仮設施設を撤去して49面に戻す。

 大井ホッケー競技場は大井ふ頭中央海浜公園内にある第一球技場と第二球技場を改築・改修する。第一競技場をメインピッチとなり、スタンド新築やフィールド整備、競技用照明整備を実施。第二球技場はサブピッチとして既存スタンドの改修、フィールド整備、競技用照明の改修を行う。

 ◇3千席ショーコート新設、仮設のインドアコートも◇ 

改修後の「有明テニスの森」のイメージ。手前中央がインドアコート
(提供:東京都)
 有明テニスの森と有明コロシアムの改修は17~19年度の約21カ月間で実施する。新設するショーコート1は3000席の観客席を備えたRCおよびS造3階建て延べ約6040㎡の規模で、有明コロシアムと芝生広場の隣接地に建設する。

 一方、クラブハウスを備えたインドアコートは、既存のクラブハウスがある場所に仮設で整備する。SおよびW造2階建て延べ約1万0330㎡の規模。屋上に太陽光発電設備を設置する。有明コロシアムは既存の維持更新計画に基づき老朽設備の更新、バリアフリー改修、屋根の改修、別棟・デッキ棟の整備を行う。

 すでに「有明テニスの森公園および有明コロシアム(28)改築および改修工事実施設計」を3億1500万円で環境デザイン研究所に委託済み。業務の履行期限は6月30日に設定されており、設計完了後、「有明テニスの森公園および有明コロシアム(29)改築および改修その他工事」のほか、関連する電気、空調、給排水衛生、昇降機の各設備工事を発注する。 
現在の有明テニスの森
(ⓒ tokyo2020)
 有明テニスの森の北側にはバレーボールや車いすバスケットボールの会場となる有明アリーナ、体操競技などが行われる有明体操競技場、自転車競技の有明BMXコースが整備される計画だ。

 ◇都内有数の多目的人工芝競技場に◇

大井ホッケー競技場のメインスタンド完成イメージ
(16年6月時点、提供:東京都)
 大井ホッケー競技場はオリンピック後の活用を見据え、多目的人工芝競技場として整備する。メインピッチは既存の第一球技場とその周辺を計画地とし、RC造一部S・SRC造3階建て延べ約5760㎡、高さ約23mのメインスタンドを新築する。メインスタンド以外の施設は第2球技場を含め改修で対応する。

 工期は準備工事期間を含めて約19カ月を予定。第一球技場は既存建屋・埋設物の撤去後に基礎工事を行い、スタンド整備を実施する。第二球技場は既存スタンドの改修やフィールド工事を実施する。

 「大井ホッケー競技場(仮称)(28)新築および改修工事実施設計」は7000万円で梓設計に委託。「大井ホッケー競技場(仮称)(29)新築および改修その他工事」と関連設備工事4件は17年度に発注する。施設に関連する業務として、都は日比谷アメニス・太陽スポーツ施設グループを「新規恒久施設の施設運営計画策定支援事業者(大井ホッケー競技場)」に選定している。

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