2017年4月28日金曜日

【大規模アリーナ整備続く】福山市と堺市が事業発注を計画


 ◇福山市新総合体育館、第2四半期に5分割で発注◇

 広島県福山市は、千代田町の市営競馬場跡地に計画する新総合体育館を、本年度に5分割で工事発注する。

 発注時期は第2四半期を予定。契約方法は、建築と電気、機械、昇降機設備は一般競争入札、ガス設備は随意契約。規模はSRC一部RC・S造2階建て延べ約1万5200平方メートル。事業費は約97億円。今年秋をめどに着工、工期27カ月で19年度の完成を目指す。設計は梓設計・今川建築設計JVが担当した。

 新総合体育館は、メインアリーナ、サブアリーナ、武道場、一般利用施設などを収容するほか、2階テラスから芦田川の河川敷へつながる連絡ブリッジを設け一体的な活用を図る。中庭にはクライミングウォール(リード壁高さ12メートル×幅3メートル)も設ける。

 メインアリーナは、フロアサイズ約2600平方メートル(約65メートル×約40メートル)、天井高15メートル、2階固定席2100席、1階壁面収納可動席約900席。サブアリーナは、フロアサイズ約1000平方メートル(約40メートル×約25メートル)、天井高12・5メートル、2階固定席約300席。武道場は、1階柔道場(畳常設)約600平方メートル、約70人の観覧スペース、2階剣道場(床仕様)約600平方メートル、約70人分の観覧スペースを設置。

 一般利用施設は、スタジオ、トレーニング室、多目的室、会議室、キッズスペースなどを配置する。このほか、更衣室、事務・管理室、エントランスホール、駐車場(乗用車約360台、バス4台)なども整備する。


 ◇堺市大浜体育館建替PFI、5月下旬に入札公告へ◇

 堺市は「大浜体育館建替整備運営事業」のPFI事業者を決める一般競争入札を5月下旬にも公告する。6月に入札参加資格確認申請書を、10月に入札書と提案書を受け付け、11月に落札者を決める見通し。新施設は71年に完成した現体育館(堺区大浜北町5の7の1、RC造地下1階地上2階建て延べ8372平方メートル)の南側隣接地(堺区大浜北町4の3の50)に計画。総延べ床面積は約1万3000平方メートル。設計・建設期間は約3年を見込み21年3月の完成を目指す。

 応募企業グループは設計会社と建設会社、工事監理会社、維持管理会社、運営会社で構成。設計と建設、工事監理は02年度以降に1500平方メートル以上の無柱空間を配置した屋内スポーツ施設の新築・改築事業で元請実績が求められる。

 新施設はBTO(建設・移管・運営)方式を採用。既存施設の大浜公園野球場と大浜公園テニスコート、大浜公園相撲場、三宝公園野球場、浅香山公園野球場、土居川公園テニスコートについては事業者が維持管理・運営を行う。全体の事業完了は36年3月末。

 新施設はアリーナ棟と武道館棟、2棟をつなぐコミュニティー空間で構成。事業者の独立採算で設計から運営を行う施設も設置できる。アリーナ棟には大アリーナ(1920平方メートル〈40メートル×48メートル〉程度、観覧席2200席程度)と小アリーナ(800平方メートル〈40メートル×20メートル〉程度、観覧席800席程度)、大会役員控え室、放送室などを設ける。武道館棟には武道館(1400平方メートル)と観覧席(300席程度)を計画。

 器具庫や選手控え室兼更衣室、トレーニング室、健康・体力相談室、体力測定室、エントランス、キッズコーナー、授乳室、研修室、更衣室、トイレ、管理諸室、管理用駐車場などを新施設に適正配置する。

 「新大浜体育館基本計画策定支援業務」は八千代エンジニヤリングが、「大浜体育館建替整備運営事業にかかるPFIアドバイザリー業務」は三菱総合研究所(提携=安井建築設計事務所、日本ベンチマーキングサービス、渥美坂井法律事務所弁護士法人)が担当した。

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