2017年4月18日火曜日

【回転窓】薄れる男女の分業意識

今月初めの小欄で、化学メーカーのクラレが毎年行っている小学生が将来就きたい職業のアンケートを取り上げた。この4月に1年生になった子どもの集計結果が先日発表されたので続きを▼女の子の1位はまたしても「ケーキ屋・パン屋」。調査開始から19年連続というから恐るべき人気である。前回、昨春のアンケートの女の子編で「建設関連の職業は圏外」と書いた。今春は少し期待を込めて見ていたが、残念ながらランクインとはならなかった▼一方、男の子編では「大工・職人」が2年続けて9位に食い込んだ。建築家も18位に入っている。今春のアンケートで気付くのは、女の子編のランキングで、かつては男性のイメージが強かった警察官(8位)や医師(6位)がじわじわと順位を上げていること▼「人は女に生まれない。女になるのだ」(ボーヴォワール)とはけだし名言だが、職業としての男女の分業意識は、少しずつでもやはり着実に薄れてきているということかもしれない▼大工・職人が女の子編の上位に食い込んでも何らおかしくないのがこれからの時代である。来春のランキングにまた期待しよう。

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