洋上風力発電プロジェクトの拠点が整備される鹿島港(写真提供:茨城県) |
基地港は風車の組み立てや一時保管、輸送拠点などとして活用する。巨大風車などの重量物を取り扱うため、敷地の一部で地盤改良を実施。自己昇降式作業台船(SEP船)の接岸を想定し、水深14メートルの公共岸壁(延長280メートル)の整備も予定している。
洋上風力発電は、地上設置型に比べて規模を大きくでき、地域の理解も得られやすいことなどから、再生可能エネルギーの新電源として全国の沿岸部で計画が検討されている。
県内では、鹿島港の港湾区域内や神栖市沿岸部で洋上風力発電所が稼働中。鹿島港の沖合では、ウインドパワーエナジー(茨城県神栖市)が大規模洋上風力発電所「メガサイト鹿島」として5・2メガワット規模の風車を36基設置する計画が進む。
鹿島港に近い千葉県銚子沖では、年度内の促進地域指定を目指している。こうした動きを踏まえ、茨城県は鹿島港に基地港を整備し、組み立てや積み出しの拠点として事業を後押しする。鹿島灘などでの促進地域指定も視野に入れながら、洋上風力発電の事業環境を整えていく。
鹿島港の周辺海域は全国的に見ても洋上風力発電所の建設計画が多く、県は長期にわたって基地港を運用する考え。県内への経済的な波及効果も見込んでいる。
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