国土交通省九州地方整備局は、働きやすい職場を目指して九州の官民の女性技術者が意見交換を行う「官民の女性技術者交流会」を27日に福岡市内で開いた。
仕事とプライベートで起こるライフイベントを踏まえた課題や解決策を話し合い、理想の「ライフロードマップ」を作成した。幸せを引き寄せるキャッチフレーズとして「何でも『女性初』になる」「トップを目指せ」といった前向きな発表があった。
交流会は18年度から開催。3回目となる今回は同局や地方自治体、建設会社、建設コンサルタントなどで働く約40人が参加した。
参加者は世代別の班に分かれて社会人としての人生を振り返り、グラフ化した各個人の「ライフチャート」を作成。チャートから見えてくる課題と解決策について意見交換し、世代別に理想とする目標を立てて具体的に行動していくための行程表「ライフロードマップ」を作成した。
ライフチャートから見えてくる課題では仕事、プライベートのいずれも「時間がない」との意見が多かった。仕事面の課題では「仕事量が多い」「世代間の考え方の違い」「モチベーション」などが挙げられ、解決策には「業務の平準化」「業務の取捨選択」「男性も含めた働き方改革」などの意見が出た。
プライベートでは「心の余裕」「健康」などが課題とし、解決策は「趣味を見つける」「お金で解決できるものはお金で解決する」などが挙げられた。
ライフロードマップの発表では結婚、昇進、住宅購入、介護など設定したライフイベントを乗り越え、幸せを引き寄せるためのキャッチフレーズを披露した。
仕事については「何でも『女性初』になる」「自分を知って現実を受け入れる」、プライベートでは「体と心のメンテナンス」などのキャッチフレーズが発表され、仕事とプライベートの両方で「トップを目指せ」とする前向きな発表もあった。
発表後の講評で九州整備局の堂薗俊多企画部長は「視点が広く、多彩」と評価。林孝標企画調整官は「いろいろなところで発信し、いいスパイラルをつくってほしい」と述べた。
同局九州女性技術者の会の原田佐良子会長は「理想を自分の中でカスタマイズし、今後の自分をイメージしてもらえれば」と話した。会の進行役を務めた濱砂圭子氏(フラウ社長)は「夢や理想に自分から近づいて」と呼び掛け、自分から職場を変える姿勢が大事だと強調した。
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