2020年1月10日金曜日

【大会本番に向け準備、春には仮設施設も】選手村、21棟の宿泊施設(東京都中央区)が完成

宿泊棟の外廊下。広めの通路幅を確保している
(提供:東京五輪組織委)
東京五輪・パラリンピックの選手村(東京都中央区)の宿泊棟が昨年12月末までに完成し、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が今月、特定建築者(三井不動産レジデンシャルら11社)から建物管理を引き受け大会本番に向けた運営準備に入った。建物内への備品搬入などを進めながら、春ごろまでにメインダイニングホールやビレッジプラザなど仮設施設の工事も終える予定。

 宿泊棟は21棟で、計3850戸を配置。選手などの関係者を五輪時には約1万8000人、パラリンピック時には約8000人受け入れる。組織委の担当者によると「工事は当初の予定通り」。大会時限定の仮設施設として整備しているメインダイニングホールとビレッジプラザは4月まで、参加各国のオリンピック委員会などのサービスセンターは5月まで、トランスポートモール(バス発着場)の上屋は6月までに完成させる。

 パラリンピック対応を念頭に施設設計ではバリアフリーに重視し、宿泊棟内を車いす使用者や視覚障害者などがストレス無く利用できるようにした。できるだけ段差の無い造りとし、エントランス部にはスロープを設置。外廊下は一般的な幅より30センチ程度広い約150センチを確保し、車いすでもすれ違えるようにした。

 備品搬入などの準備は選手村の事務局が運営を開始する7月8日までに整える。同14日に開村し、出場選手らの生活拠点となる。遠隔地に会場があるセーリング競技の選手用に大磯プリンスホテル(神奈川県大磯町)、自転車競技の選手用にラフォーレリゾート修善寺(静岡県伊豆市)の一部施設を借り、選手村の分村とする計画だ。

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