2020年1月8日水曜日

【出力75MW、235億円投資】太平洋セメ、大船渡工場でバイオマス発電所の営業運転開始

 太平洋セメントは、大船渡工場(岩手県大船渡市)に建設していたバイオマス発電所の営業運転を1日から開始した。主燃料はパームヤシ殻(PKS)。再生可能エネルギーを活用した新たな事業で収益確保を狙う。

 発電事業は新電力大手のイーレックス(東京都中央区、本名均社長)との共同出資で2016年8月に設立した大船渡発電(岩手県大船渡市、相良安廣社長)が手掛ける。資本金は40億円で、出資比率は太平洋セメント65%、イーレックス35%。太平洋セメントが発電所の運営を行い、イーレックスが電力を購入する。

 国の「再生可能エネルギー固定価格買い取り制度」を利用するため、事業期間は20年間を予定。20年間の年平均で売上高118億円、営業利益23億円を計画する。

 発電出力は75メガワットで、国内最大級の木質バイオマス発電所になる。年間発電電力は約52万メガワット時。一般家庭の約11万9000世帯分の年間電力消費量に相当する。二酸化炭素(CO2)削減量は年間約30万8000トンに上る。発電所の建設などに235億円を投じた。

 太平洋セメントは18年5月に発表した中期経営計画(18~20年度)で、21年3月期に連結ベースで売上高9500億円以上、営業利益850億円以上の目標を掲げている。バイオマス発電を含む「その他事業」は950億円、営業利益60億円を目標にしている。

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