2020年1月16日木曜日

【回転窓】大人の条件

一人前と認められる条件は各分野でさまざま。個人の主観的な判断や評価によるところもあり、一律的に指標を示すことは難しい。大概は一定の力量を備え、周りが納得する成果を上げられるかどうかが一人前と半人前の分かれ目と思われる▼昔の村落社会では一定の力仕事を消化できることが一人前の条件とされたようだ。収穫物や賃金が人並みに配分され、婚姻の機会を与えられるなど、一人前は大人になることと同じ意味合いを持っていた▼世界的には18歳以上を大人とするのが主流。わが国の成年年齢は明治期から20歳とされてきたが、民法改正で2022年4月からは18歳に引き下がる。近年は選挙権年齢が18歳以上に見直されており、若者の積極的な社会参加を促す狙いがある▼各地方自治体では「成人の日」に開く成人式の対象年齢の見直しが進む。18歳と20歳でそれぞれ言い分があり、対応は地域によってばらつきそうだ▼一人前の建設技能者を確保・育成するため、官民連携で普及を目指す建設キャリアアップシステム。ばらつきなく、業界全体で取り組むことが持続可能な産業構造の転換につながるはずだ。

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