創業137年目を迎えた老舗ゼネコンの飛島建設。未来のさまざまな課題を見据えた「ニュー・ビジネス・コントラクター」をうたっており、土木・建築という基盤事業のほか、デジタルテクノロジーを積極活用した防災や環境、再生エネルギー、IoT(モノのインターネット)などの分野でスマートソリューション事業を展開している。
刀根誠治管理本部人事部長は「経営理念と社風は、創業者の飛嶋文吉が唱えた『利他利己』に象徴される」と話す。未来の産業振興や発展を支える企業として、建設事業を基盤にしながらも建設に固執せずに新しい事業にチャレンジしている。
同社のアピールポイントとして第一に挙げるのが防災への取り組みだ。トグル制震工法などの建物制震デバイス技術や丸太打設液状化対策工法など独自技術を展開。非常食の廃棄処分の無駄を省き、防災意識を日常化させる循環システム付き宅配ロッカーなどのソフト面の技術にも注力している。20年以上にわたって南極地域観測隊への技術者派遣を続けている点も大きな特徴となる。
ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を可能とする会社を目指しており、働き方改革にも力を入れている。デジタルサイネージ(電子看板)「e-Stand」の導入や、リアルタイムに音声認識と通訳を行う多機能ハンズフリーシステムの開発などにも取り組んでおり、生産性向上などにつなげていく。
建設業が手掛ける「ものづくり」には、チーム一丸となって取り組むことが不可欠となる。刀根部長は、求める素養として、コミュニケーション能力や人の言葉に真摯(しんし)に耳を傾けられる協調性、旺盛なチャレンジ精神、そして「ものづくり」への情熱を挙げる。
採用に当たっては、社内の雰囲気や業務内容を知ってもらうための業界研究会や現場見学会を開催しているほか、仕事内容や働きがいなどをウェブからも発信している。
人材育成の面では、入社時、6カ月後、2年目、3年目に集合研修を実施。入社3年目まではOJTトレーナーが個別にきめ細かく指導するとともに、OJTノートを用いた成長の「見える化」なども取り入れている。1級土木施工管理技士など必須となる資格の取得に向けてはe-ラーニングによる支援を実施。技術士や1級建築士など難易度の高い資格に関しては、勉強会や論文添削指導を行って合格を後押ししている。
刀根部長は、学業や卒業研究とともに、業界研究や企業研究、自分を見つめ直す自己分析などが大切だと考えている。「ウェブサイトや就職情報誌だけでなく、インターンシップや各種説明会、会社訪問などを通じて、直接職員と語り合い社風を肌で感じることがとても重要」とも指摘。「周りの人に流されることなく、自分が本当にやりたい仕事、自分が本当に入りたい会社を見つけてほしい。微力ながらわれわれも応援させていただく」とエールを送る。
《新卒採用概要》
【新卒採用者数】 男性44人(うち技術系41人)、女性13人(うち技術系8人)(2019年度実績)
【3年以内離職率】19%(16年度新卒)
【平均勤続年数】 男性21年、女性11年(19年9月末時点)
【平均年齢】 45・6歳(19年9月末時点)
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