2020年1月24日金曜日

【100億円投資、USJで実績の森岡氏が協力】西武鉄道ら、西武園ゆうえんちリニューアル

 西武鉄道は23日、埼玉県所沢市にある「西武園ゆうえんち」で計画する大規模リニューアルの事業概要を明らかにした。

 1960年代の幸せと人情にあふれていた日本の街をイメージ。訪れた人が幸福感に満たされる場所を提供する。今月に西武建設の設計・施工でリニューアル工事に着手した。2021年の開業を目指す。総事業費は約100億円を見込む。

 西武園ゆうえんち(山口2964、敷地面積約20ヘクタール)の開園70周年記念事業となる。「心あたたまる幸福感に包まれる世界」をコンセプトに据え、人との情緒的なつながりなどを感じられるアトラクションなどを設ける。アトラクション数は現在の17から大幅に増える見通し。リニューアルに併せ、西武遊園地駅など周辺の駅名の変更も検討する。

 同日東京都内で事業の発表会が開かれ、後藤高志西武ホールディングス社長兼西武鉄道会長(写真㊧)、西武鉄道とともに事業を推進する刀(東京都港区)の森岡毅代表取締役兼最高経営責任者(CEO)が概要を説明した。

 事業の位置付けについて、後藤社長は「世の中が便利になる一方で、時間を持て余し人と人の付き合いが希薄になる『飽時(ほうとき)』の時代が訪れようとしている。それを打開するための『解』がこの事業だ」と説明。「グループを挙げて絶対に成功させなければならない」と意気込んだ。

 森岡CEOは「今までの遊園地の変遷やアセットを考慮しながら持続可能な施設に生まれ変わらせる難易度が高い事業」とした。コンセプトを固めるに当たっては「開業から70年経過し、遊具などで古いものが多い。古さを逆手に取り、今あるものをより良く見せ、日本の古き良きもので幸せを提供することを考えた」と話した。

 森岡CEOは、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)で新たなアトラクションやイベントを仕掛け、来場者の大幅増に貢献した実績がある。

1950年開園当時の西武園ゆうえんち

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