2020年1月31日金曜日

【回転窓】多様性による相乗効果

飲食店でベテラン店員が若手に指示を出していた。2人とも南米出身の外国人だった▼業務連絡は母国語でやりとりするが日本語も堪能。客と楽しそうに話しつつ、てきぱきと動く姿に好印象を持った。コンビニや飲食チェーンなどでは「外国人がいなければ経営が成り立たない」との声もある▼採用関連サービスを展開するリクルートジョブズの調査によると、外国人材の採用理由は「人手不足解消」が50%で最多。一方で「グローバル戦略のため」(22%)、「社内活性化につながる」(11%)との回答も一定数あった▼リクルートは2020年トレンド予測で「多国籍人材を積極活用する企業、そこで活躍する多国籍人材が増えていく状態が進む」と指摘している。その際には採用時研修などに加え、多国籍人材の向上心を刺激するようなキャリアプランを準備することが重要になるという▼「単にダイバーシティー(多様性)が進むだけでは駄目だ」。あるゼネコンのトップがそう話していた。互いに認め合っていかなければ大きな相乗効果は生まれない。本当の意味での融合をどう図るのか-。本気度が問われている。

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