五輪開催までにどれだけ発着回数が増やせるのか、これから検討が本格化する。 (写真提供:関東地方整備局東京空港整備事務所) |
国土交通省は、2020年東京五輪までに羽田空港の発着回数を増やせるようにするため、施設増強整備の調査・設計費を2016年度予算の概算要求に計上する方針を固めた。対象施設は誘導路や駐機場、保安施設など。17~19年度に空港周辺の住宅地などで計画している防音対策工事への支援と併せ、空港施設本体の増強工事に取り組む。
同省は、羽田空港の増強整備の予算編成方針を、1日に開かれた有識者会議「羽田空港機能強化に関するコミュニケーションのあり方アドバイザリー会議」(座長・屋井鉄雄東京工大大学院教授)で表明した。
羽田空港の増強整備は、20年東京五輪を契機に予想される訪日外国人の増加で発着容量が不足するのに対応するのが狙い。13~14年度に技術的な対策の検討を進めてきた。それによると、既設滑走路の運用方法や飛行経路を見直すことで、発着回数を現在の年間44・7万回から48・6万回まで増やせると試算。その際には駐機場を増やしたり、離着陸に使用する進入灯などの保安施設を新設したりする必要が生じる。
駐機場の増設は、最も内陸側にあるB滑走路に近い旧整備場地区を最有力候補地と位置付けている。駐機場を同地区以外で整備する場合には用地不足で新たな埋め立てが必要になるとみている。保安施設の新設で使用できなくなる誘導路が一部発生するのに対応し、既設誘導路の再編整備も行う。
一方、成田空港でも20年東京五輪までに発着回数を増やせるよう、成田国際空港会社が高速離脱誘導路を整備する構想がある。
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