2015年5月29日金曜日

【なるか、新幹線技術輸出】タイ高速鉄道計画で国交省が事業化可能性調査

FS実施の覚書を交換した太田国交相㊨とブラジン運輸相
(5月27日、東京・霞ヶ関の国交省で)
 ◇バンコク~チェンマイ間、総事業費1兆円超のビッグプロ◇

 国土交通省は、タイの首都バンコクと北部の都市チェンマイを結ぶ高速鉄道計画(延長約670キロ)で、日本の新幹線システムの導入を前提とした事業化調査(FS)を近く始める。太田昭宏国交相とタイのプラジン運輸相が27日付でFSの実施などを盛り込んだ覚書に調印した。同省によるとJR東日本、日立製作所、三菱重工業、三井物産の4社が事業参画に関心を寄せているという。
 計画では、バンコク~チェンマイ間に専用軌道を新設。現時点で総事業費は1兆円超に上る見通しだ。国交省によると、同区間はほぼ平地を通るため、日本の建設会社の施工技術を生かしやすい長大橋や山岳トンネルを建設するニーズは低いという。
 FSでは、詳細な軌道や駅の位置、事業手法、事業スケジュールなどを検討する。
 国交省は今回の高速鉄道計画を契機に、タイで計画される鉄道の建設事業全般に協力を拡大する。南部を横断する鉄道の改良事業でもFSを行う。

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