◇施工が分かる事務屋になりたい◇
派遣社員、契約社員としての17年間の実績が高く評価され、この4月、技術職の正社員に登用された。武器は「CAD」。
パソコンを使ったクリエーティブな仕事をしたいと、高校卒業後に独学でCADの技術を身に付け、東鉄工業に派遣されてきた。主に仮設図などの作成業務を担当。「電車に乗ると現場が見える。描いたものが実際に立ち上がっていく姿を見るとわくわくする」と鉄道工事の魅力に引き込まれていった。
作図中に重機の配置や仮設の納まりの難しさに気付くことも。現場担当者からの「そうだね」「検討し直すよ」などの言葉に、「少しは現場の役に立てたかな」と思う。こうした積み重ねが、仕事へのモチベーションアップにもつながっていった。
CADの技術力を買われ、東鉄技術学園(東京都江戸川区)で講師も務めた。部署の枠を越えて多くの社員と出会い、一緒に仕事をする中で「皆さんと同じ立場で仕事がしたい」との思いが膨らんでいった。正社員登用の声を掛けられた時は「挑戦するしかない」と即答した。
今月1日付で東京土木支店土木部に配属。現場事務という新たな業務に携わる。「現場を支援することに変わりはない。現場の役に立ちたい」と新たな側面からものづくりの最前線を支える。「現場に行けるのが楽しみ。施工が分かる事務屋になりたい」と笑顔で語る。(ながぶち・ちえこ)
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