2015年5月27日水曜日

【どうなる新国立競技場】舛添要一知事「オールジャパン体制で」


 ◇設計者・施工予定者の積極的な関わり求める◇

 東京都の舛添要一知事は26日の記者会見で、国が都に建設費の一部負担を求めている新国立競技場について、文部科学省の対応を批判した上で、「時間が限られているのだから、官民含めオールジャパンで取り組まなければ解決しない」と述べ、設計者、施工予定者に対しても、技術面から見た必要な建設費や工期内での完成の可能性など積極的な情報公開を求める考えを示した。
 舛添知事は、文科省が都に対して500億円程度の費用負担を求めたことについて「法的に東京都が出せるのは50億円。500億の根拠は何もない」とあらためて批判。「文科省に任せていては解決しない。解決するためには、安倍晋三首相自らが政府機関を総動員して取り組む必要がある」と官邸主導によるオールジャパンの体制構築を求めた。
 その上で、「良いものをつくるために建設費が膨らむのは理解できる。ただ建設費をかけるなら、工期内に間に合わせるべきだ」と指摘。設計者、施工予定者に対しても建設費や完成見通しなど技術面から見た説明を求めるべきだと強調した。
 新国立競技場をめぐっては、下村博文文科相が19日の舛添知事との会談で、建設費の一部負担を要請。併せて、完成予定の19年春時点では開閉式屋根は取り付けず、座席を一部仮設にするなど計画の見直しを説明し、今月中に詳細をまとめて報告する方針を示していた。

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