調査では現場の窮状を訴える意見も・・・ |
◇発注者との意見交換会で対応協議◇
日本建設業連合会(日建連)の会員が行った約600件の工事のうち、休日が4週4休または5休となっている現場が83%を占め、4週8休は5%にとどまることが土木本部(宮本洋一本部長)が行った「施工現場の休日取得実態調査」で明らかになった。完全週休2日は3%だった。「施工条件に対し工期設定が厳しい」や「受注者の責任ではない工事の遅延を回復させている」など現場の窮状を訴える意見も寄せられた。日建連は12日から始まった発注機関との意見交換会で対応を協議する構えだ。
調査は、13年11月~14年10月に竣工した公共積算委員会(金井誠委員長)の委員会社40社の工事(当初価格3億円以上)を対象に実施。国土交通省、高速道路会社、機構・事業団、地方自治体発注の計598件の工事について実態をまとめた。
4週8休が可能になった工事は31件あり、そのうち6億円以上の工事15件の内訳は一般土木(地盤改良、シールド、橋梁下部)5件、港湾(浚渫、築堤、防波堤築造など)8件、その他2件。港湾は荒天の振り替えが休日を増やせた理由の一つだった。
厳しい条件でも現場は日々、奮闘を続けている |
一方、4週6休以上を確保した現場は、週休2日を考慮した工事計画を立案・遂行していたり、交代で休日を取得する調整を行ったりしていた。休日を取得しやすい雰囲気・環境の醸成に努めている現場もあった。
休日の拡大については、若手の技術者、技能者を確保する処遇改善方策として官民とも関心が高い。日建連は国土交通省と行っている意見交換会のフォローアップ会議で、週休2日モデル工事の拡大・具体化を進める方針で一致しており、意見交換会に参加する他の公共発注機関にも理解を求める。実行には受発注者双方の連携、努力が欠かせないだけに、議論の行方が注目されそうだ。
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