2015年5月28日木曜日

【16年度開通へ工事最盛期】NEXCO西日本が新名神・城陽~八幡区間の現場を公開

大型移動支保工による桁架設の様子
(京田辺高架橋付近)
 西日本高速道路関西支社は26日、新名神高速道路の京都府域(城陽~八幡間3・5キロ)の建設現場を報道陣に公開した。主に平野部を通過するルートのため、8割以上が高架橋や橋梁で、16年度の開通に向けて八幡ジャンクション(JCT)や京田辺高架橋、木津川橋、城陽JCTの建設工事が最盛期を迎えている。
 関西支社では大津~神戸間(4区間、約79キロ)で事業を展開中。城陽~八幡間とともに、高槻~神戸間40・5キロも16年度の開業を目指す。12年4月に事業認可された大津~城陽間25・1キロと八幡~高槻間10・7キロでは、用地取得に向けた調査や設計段階にある。一部で用地取得を完了し、本年度から工事用道路などの準備工事を発注する。
 今回訪れた城陽~八幡間(城陽市寺田金尾~八幡市美濃山荒坂)は、延長3・5キロのうち約3キロが高架橋・橋梁で、全体の進ちょく率は約40%。
 新名神と第二京阪道路とを接続する八幡JCTでは、下部工(橋台・橋脚41基)や土工事をフジタが担当。構造物関係はほぼ完成し、盛り土造成などを実施中だ。昨年12月と今年4月には、第二京阪道路上空をまたぐ鋼桁の夜間一括架設(施工=IHIインフラシステム・川田工業JV)が行われるなど、上部工工事も順調に進んでいる。

橋脚工事が進む木津川橋
 東側の京田辺高架橋(L1590メートル)では、工期短縮などを目的に「大型移動支保工」を用いたPC上部工(施工=川田建設・安部日鋼工業・富士ピー・エスJV)が急ピッチで行われていた。経済性などを考慮して混合桁橋、プレテンションT桁橋、2主版桁橋の3構造が採用されており、進ちょく率は上り線が約60%、下り線が約40%。
 混合桁の架設に採用されている移動支保工は、橋体製作用の型枠を架設桁でつり下げて支持する方法で、型枠支保工を移動してサイクル施工を行う。上屋設備により天候の影響を受けにくいなどの利点もある。架設区間は計23径間で、上り線は12径間、下り線は7径間の架設を終えた。下部工工事(施工=みらい建設工業)では、橋台・橋脚105基のうち99基が完成している。
 東側では、木津川をまたぐ木津川橋(755メートル)の建設が進む。下部工を大林組が担当。工事は非出水期(10月中旬~6月中旬)に限られるため、瀬替えなどで工事の効率化を図っており、橋脚12基のうち7基が完成した。西側から鋼上部工工事(施工=エム・エムブリッジ・宮地エンジニアリング・日本橋梁JV)も始まっており、約250メートルの架設を終えた。
 木津川橋の東側では、京奈和自動車道と接続する城陽JCTを建設中。下部工や盛り土造成などを奥村組土木興業が担当している。
 全体の進ちょく率は約40%で、橋台・橋脚37基のうち33基が完成した。鋼・PC複合上部工工事(施工=IHIインフラ建設・IHIインフラシステムJV)も順次スタートしており、現在の進ちょく率は14%。

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