◇高さ18m、東京・虎ノ門の超高層ビル計画地で◇
森トラストが、東京・虎ノ門で進めている大規模開発事業「虎ノ門トラストシティ ワールドゲート」の関連工事として、事業地内に根付く樹齢100年を超える「大クスノキ」の移植工事を行っている。
道路を新設する場所に立ち、撤去する必要があった大クスノキを、ワールドゲートの一画で計画している約3000平方メートルの緑地「(仮称)葺城(ふきしろ)の森」の整備地に保存し、新たな地域のシンボルとする計画だ。
大クスノキは高さ18メートル、根を含めた重さは51トン。移植工事は、樹木へのダメージを最小限に抑えるため、江戸時代からの伝統技術である「立曳(たてび)き工法」を採用した。
事前に根回し工事を行い根鉢を保護した大クスノキを、直立させたままレールで移動させる。高低差のある現場のため、今回はジャッキダウンによる垂直移動も行う。水平移動と垂直移動を併用する工事は、過去にもあまり例がないという。施工は西武造園が担当している。
1日には最初のレール移動を行った=写真。工事は水平移動、垂直移動とも2段階に分けて慎重に行い、最終的には20メートル程度離れた場所まで移動させる。13日に完了する予定だ。
移植工事が行われているワールドゲートの事業地(港区虎ノ門3、4、敷地面積1万6300平方メートル)では、清水建設の施工により既存の地下構造物などの解体工事が行われている。今後、本体工事に移り、地下4階地上36階建て延べ約21万平方メートル規模の超高層複合ビルを新設する。本体工事の施工者は別途選定する予定。19年度の竣工を目指している。
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