2019年9月3日火曜日

【記者手帖】ペットは家族

小学校低学年のとき、家族の一員に迎えたばかりの愛犬を運動会に連れてこようとしたら、担任教師にペットの立ち入りは禁止だとと注意された。「ペットではなく家族です。家族を呼ぶなと言うなら両親も呼べません」と抗議したら、「へりくつを言うな」と猛烈に怒られたのを覚えている◆約10年前、愛犬が亡くなった時に、亡きがらを市営の小動物専用火葬場でお骨にし、敷地内にある慰霊碑で供養してもらった。市は今月、施設の老朽化などを理由にその火葬場の廃止について議論を開始するという◆市営の小動物専用火葬場について、税金を投じるのは飼っていない人にとって不公平だとか、同様の民間施設への民業圧迫になるという指摘もある◆ペットは民法で動産と見なされるが命がある。法的な位置付けにかかわらず愛犬家にとっては大事な家族だ。老朽化や人材不足などで基礎自治体が公共施設の運営体制を見直すケースは今後も増えるだろう。火葬場の件に限らず、民間活力の活用など運営継続策が残されていないか、議論を尽くして結論を出してほしい。(ま)

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