彼岸の中日を過ぎ日差しも少し和らいできた。昨朝、東京の空にはきれいないわし雲が広がり、秋の気配が感じられた▼台風15号で自宅の屋根を吹き飛ばされた被災者の方々は、このいわし雲をどう見られたのか。屋根を覆うブルーシートの隙間から眺められたのか。そう思うと胸が痛む。自然災害はいつ誰を襲うか分からない。被災者の方々のご苦労は人ごととは思えない▼政府は千葉県内などの住宅被害に対し、現行制度では支援が認められていなかった住宅の一部損壊も特例的に救済対象にするという。住宅の支援対象は全壊あるいは半壊までとなっていたが、今回の被害では屋根の破壊が多いことから屋根の修理費の一部を助成する▼ただ、自治体の負担を減らすもので、個人の8割負担は変わらない。半壊の認定基準も緩和するというが支援金の支給を手厚くし、寒い季節が訪れる前に日常生活が取り戻せるようきめ細かな支援をお願いしたい▼「鰯(いわし)雲/涙あふれて/また乾く」(長谷川櫂)。ここ数年毎年のように自然災害が発生し多くの方が被災されている。減災対策をもっと強力に進められないのか。
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